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研究成果

インプリンティング遺伝子の進化研究に当センターのアカゲザルが貢献

Post-fertilization transcription initiation in an ancestral LTR retrotransposon drives lineage-specific genomic imprinting of ZDBF2

25/6/10

アカゲザル世代間でのインプリンティング遺伝子の挙動

当センターの共同利用研究を利用した研究成果が発表されました。
 受入研究者:今井 啓雄 教授
 共同利用研究員:小林 久人 教授(研究当時・奈良医科大学、現・獨協医科大学)

 

小林 久人 教授は、哺乳動物種間比較によってインプリンティング遺伝子 ZDBF2 の刷り込み起源を特定しました。本研究成果は、2025年6月2日、英国の国際学術誌「eLife」に掲載されました。

 

インプリンティング遺伝子とは、父親由来と母親由来の2つの遺伝子のうち、片方のみが選択的に発現するように制御されている遺伝子のことです。今回の研究では、真主齧類(しんしゅげつるい。霊長類やげっ歯類、ウサギを含む哺乳類の一群)において同定された特異的なインプリンティング制御機構が解明されました。この機構には、真主齧類の共通祖先で挿入されたレトロトランスポゾン(動く遺伝子)が関わっているため、遺伝子発現進化の新たな機構として注目されています。

 

当センターでは50年以上にわたってアカゲザルやニホンザルの家系を維持しており、今後も、霊長類のインプリンティング機構解明に最適なリソースとしての貢献が期待されます。

eLife

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